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2007年09月25日

避けられない福祉目的税の導入

今年の10月から、厚生年金の保険料率が改正になります。
これは100年安心ということで平成16年に行われた年金制度改正による給付と負担の見直しによるものです。

今後の少子化の中でも、標準的な年金の給付水準は、年金を受給し始める時点(65歳)で現役サラリーマン世帯の平均的所得の50%を上回るものとされています。(年金財政ホームページ)

机上の計算では、保険料率を上げれば保険料収入は増えますが、それに伴い会社負担も増えます。
私の実感では、大企業はともかく中小企業の保険料負担は限界に近いものがあります。

年金の不正に伴い、未加入問題もクローズアップされていますが、中小企業の過半数以上は赤字と言われているのです。
そういう中で、保険料の負担は無理があるのは明らかです。

そうすると、必然的に年金の基礎年金部分は消費税を財源として賄うほかないと思うのです。

前回介護保険のことを書きましたが、年金の国庫負担を消費税で賄えれば、その分を介護保険の不足分に回せるのです。

ですから、年金目的税ではなく福祉目的税なのです。

「時代の流れを読む」とそんな結論になるのです。
そうすると、個人消費にどのような影響があるか、よく考えて会社の運営をしなければなりません。

こういう時こそ税理士等のブレーンを活用しましょう。

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2007年09月21日

なぜ起きる介護保険の不正請求

コムスンの介護保険の不正請求が問題になり、それをきっかけに日本各地で不正請求が発覚しています。
これだけ多発しますと、何か制度そのものに問題があると思われます。

コムスンが悪い企業の代名詞のように言われていますが、そのコムスンでさえ介護事業では赤字なのです。

高齢化が急速に進む日本では、毎年のように医療費が増え、介護費用も増え続けているのです。
厚生労働省の役人は、電卓をはじきながらため息をついているのではないでしょうか。

介護の現場で働いている人たちの給与等の待遇は決して良いとは言えません。
それなのに、赤字の会社が多いのです。

企業ですから、儲からなければ売上を増やそうと考えます。
例えば、定食屋さんで売上を増やすために、定食メニューのほかに冷奴、納豆やサラダの小鉢を用意する。
今回の、不正請求はこれと同じことだと思います。
ただ、介護保険ではそういう行為が認められないのです。

また、もし介護事業で利益がでるのであれば、厚生労働省は介護保険制度を改正しサービスの単価を下げるに違いありません。
それぐらい、介護保険の支払いが年々増えているのです。

ですから、介護事業に携わっている会社は、介護事業だけでなく、その他周辺事業を含めて採算を考えざるを得ないと思うのです。

しかし、それには限界があるのです。
このままいくと間違いなく、福祉目的税として消費税の税率を上げざるを得ないと思います。

「時代の流れを読む」とそんな結論になるのです。

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2007年09月18日

高齢化社会65歳以上は2744万人

昨日は、敬老の日でしたが、総務省の発表によりますと65歳以上の高齢者の人口は2744万人で総人口の21.5%に達するとのことです。

特に注意しなければならないのは、生産年齢人口(15〜64歳)に対する65歳以上の人口の比率(老年人口指数)が33.1であることです。

これは約3人で1人のお年寄りを支えている計算になります。

介護保険制度が創設され、介護事業に民間業者が参入しましたが、それは、高齢化が進み高齢者が増えるから将来有望と言うことだったと思います。

今、色々問題になっているコムスンもそうだったと聞いたことがありますし、新規開業した方も多かったのです。

ここで、考えなければいけないのは、介護保険制度に基づく介護事業は、介護保険料を原資としていることです。

私は、現状の介護保険制度は無理があると思っています。
在宅系サービスを考えると、人手に頼る仕事が多く合理化の余地が少ないのです。
ですから、厚生労働省は払えるお金が限られている(介護保険料を原資としている)ので、介護の内容をいじったりして、小手先の改正でごまかしています。

居酒屋を経営しているワタミは、老人ホームは経営していますが、在宅系サービスには手を出しません。
コムスンの事業譲渡の話でも、そうでした。

合理化の余地のない事業では、企業として採算が合わないし、工夫のしようがないのです。

これからの日本は間違いなく少子高齢化が進みます。
ビジネスチャンスでもあります。
新規事業を考えるときは、冷静に考え分析することが必要です。

「時代の流れを読む」
間違った判断をしないように勉強が必要ですし、税理士等のブレーンも活用しましょう。

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2007年09月14日

高級料亭「なだ万」の挑戦

「なだ万」と言えば、昭和61年の東京サミット公式晩餐会がホテルニューオータニ内なだ万「山茶花荘」で開催されるなど日本を代表する日本料理店です。

歴史をたどれば、初代・灘屋萬助が1830年に大阪で料理屋を創業したのが始まりです。
それほど、歴史と格式があるお店なのです。

その「なだ万」が「時代の流れを読む」を実践して血のにじむような努力しています。

前回、平成4年をピークに交際費が激減していることを書きましたが、高級料亭「なだ万」は今までの客層と違う客層へ舵を切りました。
交際費を使う社用族から、たまにはおいしいものが食べたい、ちょっと贅沢したいという個人を相手にすることを考えたのです。

これは、今では当たり前のことですが、当時としては大変な決断だったと思います。
早くも平成5年から新業態に挑戦しています。
本当に経営者の英断だと思います。

平成5年 新宿小田急百貨店本館14階に日本料理、寿司、天婦羅、鉄板ステーキの4つのコーナーがそろった総合日本料理店「なだ万寶館」を開店

平成7年 三越日本橋本店に弁当・総菜販売の「なだ万厨房」が初進出

平成12年 赤坂東急ホテル最上階に新業態の「スーパーダイニング ジパング」を開店

今では、Yahoo!ショッピングへの出店、JR東日本が展開するエキナカスタイル(ecute品川)への出店、オンラインショッピングによるお弁当販売等あらゆる場所へ展開しています。

このように、高級料亭「なだ万」は見事な転換をはかり生き残ったのです。

ここにも「時代の流れを読む」経営者がいたのです。

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2007年09月11日

交際費は激減している

国及び各種団体は各種調査データを公表していますが、その中でも国税庁の公表しているデータは、課税実績に基づいているので非常に信頼できると思います。

「時代の流れを読む」には、各種公表データの分析が欠かせないのですが、実際の国の政策判断においても利用されています。

よく世論調査などの結果において、各新聞社間で違う場合が多いのですが、それは微妙な質問の仕方による差であったり、質問の内容によっては本当のことを答えないからだと考えます。

大企業は力があるので、自社製品の広告等を通じて消費者の反響等を調べることができますが、私たちはそんな予算もありませんので、国等が公表しているデータを利用するのです。

国税庁の公表しているデータのなかに交際費の支出額に関するものがあります。
それは「税務統計からみた法人企業の実態」です。

それによると交際費の支出額は
平成 4年分 6兆2078億円
平成14年分 3兆7426億円
平成15年分 3兆4645億円
平成16年分 3兆4393億円
平成17年分 3兆5338億円
となっていて、平成4年をピークとして半減しています。

私たちは、よく景気が悪いと言う言葉を使いますが、この数字を見ると、時代の流れが変わり、今の状態が普通なのだと分かります。
そのように考えますと、交際費ビジネスと言われるゴルフ場、高級料亭、高級ホテル、高級旅館等が厳しいのは当たり前なのです。

いかに、「時代の流れを読む」ことが大切か、運が悪いと嘆くのではなく、この数字を分析しビジネスに役立てている人もいるのです。
そのためには、勉強しなければいけませんが、少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

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posted by 森 大志 at 09:50| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記

2007年09月07日

温泉女将はいなくなる

時代の流れを読み、バブル崩壊後、団体客中心から個人客中心に転換する大型温泉旅館はどう対応したか考えます。

まず、サービスの見直しをしました。

今までは、チェックインすると仲居さんが荷物を持ち部屋に案内してくれました。
そして部屋に入ると、お茶を入れてくれたのです。
食事は、部屋食で付きっ切りで世話をしていました。
過剰ともいえるサービスです。

妻と二人で熱海の旅館に行った時ですが、部屋でくつろいでいると、ノックされ何か御用はありませんかと何回も言われました。
団体客、特に男だけのグループであれば、そのようなサービスは必要ですが、夫婦二人の旅では必要ありません。
かえってくつろげませんでした。
また、食事の時も付きっ切りでしたが、必要ないと思いました。

団体客の時と個人客では求めるサービスも違うのです。
団体客は交際費、個人客はポケットマネーが多いのですから、過剰サービスを省き、その分価格を下げた方が喜ばれるのです。

今は、チェッインすると部屋までは案内されますが、お茶は入れてくれません。自分で入れるのです。
そして、何かあればフロントに電話してくださいと言われていなくなります。
それで充分だと思います。

食事は、宴会場でバイキングが主流になりました。
仲居さんが配膳しないのですから人件費も節約できるし、暖かいものは暖かいうちに食事できるのでお客からはかえって好評です。

サービスの見直しが、経費のうちで大きい割合を占める人件費の削減に寄与したのです。
しかし、このシステムは温泉旅館の仲居さんは少ないし、まして女将さんは必要ないのです。
何か、寂しい気がするのは私だけでしょうか。

このように、サビースの見直しをし、顧客ニーズの把握のできるところが生き残ったのです。
これは、サービス業全般にいえることだと思います。

必要のないサービスを省き価格を下げることが、これから生き残る条件かも知れません。

このように「時代の流れを読む」ことは本当に大切なのです。

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2007年09月04日

老舗旅館・箱根「一の湯」の挑戦

箱根「一の湯」と言ってもご存じないかたも多いと思います。
あの安藤広重の浮世絵にも描かれている箱根塔ノ沢にある老舗旅館です。

バブルの残る1988年、このままでは客足が落ちると考えた社長は
思い切って大改革に乗り出します。

前回、団体客中心から個人客中心への転換の話をしましたが、ここはもともと個人客中心でした。
どうしたかと言うと、平日の1泊2食の料金を一人9800円にしました。
今でこそ、1泊2食の料金一人1万円以下は珍しくありませんが、当時は画期的なことでした。

当然、客足が落ちたので仕方なく値下げしたのでなく、料理内容、サービス等の見直しを行い、この料金でも採算がとれるようにしたのです。

一時的な経済の落ち込みではなく、この状態が普通と考えたのです。
そうでなければ、客足が戻るまでサービス料金で営業し、客足が戻れば元に戻すと考えるはずです。

ただ、実際に考え実行するのは簡単ではありません。
なにせ、従業員には、あのバブルの時の残像が残っているのです。

私が、なぜ「一の湯」のことを知っているかと言うと、この大改革の内容がテレビで放映され見ていたからです。
おそらく、社長はテレビ取材されることで退路を断ち、勝負に出たのだと思います。

テレビ放映された内容が昨日のことのように思い出されます。

まず、社長は低価格路線に転換する決意を、墓参りしてご先祖さまに報告し、許しを乞うのです。

それから、従業員を集め路線転換の説明をするのですが、そこからがすごかった。
老舗旅館に働いている自負からか、ほとんど全員が反対し、中には泣き出す者、ふすまを蹴飛ばして出ていく者等収拾がつきませんでした。

しかし、社長の熱意は変わらず、まず板長が協力し、その後、ほかの従業員も従ったのです。

その結果、私の記憶では「一の湯」「キャトルセゾン」の2軒だったものが、現在8軒を有する「一の湯」グループとして運営されています。

このように、経営者は従業員が反対しても経営方針を貫くことが必要な時があります。

いかに「時代の流れを読む」ことが重要か、おわかりいただけると思います。

(2010.11.17一部変更しました)

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2007年09月02日

温泉旅館の破綻2

「時代の流れを読む」分かれ目とは何か。

温泉旅館は、バブル経済で経営の柱を団体客中心にしたのですが、それは温泉旅館の都合でした。
その時には、個人客は相手にされず、団体客が優先され後回しにされました。
個人客(2〜3名)を相手に細かい要望に答えるより、団体客を相手にするほうが楽だし儲かったのです。

そのように、自分中心の考え方しかできない人に、どうしたらお客に喜ばれるか、お客がどのようなことを望んでいるか、と言うような当たり前の考え方ができる訳はないのです。
個人客を中心にする発想事態がないのです。

バブル経済が終焉し、団体客が少しずつ減少していきましたが、それを時代の変化と考えられなかったのです。

そこで、お客が減ったのは設備が陳腐化したと考え、宴会場の改装、豪華な部屋の増築、新館建設に走ったのです。

夢よもう一度と考えたのです。

バブル経済が終焉し、その後の停滞を指して、よく「失われた10年」と言われますが、それ位バブル経済は異常だったのです。
元気のいい会社、元気のいい個人が銀行から借金し不動産、ゴルフ会員権等に投資をし失敗しました。
世間でやり手と言われる人たちが影響を受けたのですから、その痛手も大きかったのです。

そう考えれば、団体客中心から個人客中心に切り替えなければいけなかったのです。
日本経済が立ち直るのに時間がかかると考えなければいけないのです。
そのように考え成功した旅館もあるのです。

「時代の流れを読む」ことは本当に大切なのです。

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2007年09月01日

温泉旅館の破綻1

私は温泉が大好きで、毎年妻と温泉に行きます。
しかし、残念なことに、ここ数年温泉旅館の破綻が続いています。

破綻した温泉旅館の大部分は、過大投資を回収できずに資金繰りに行き詰ったケースが多いのです。

1980年代バブル経済真っ盛りの時には、好業績を背景にした企業を中心に社員旅行が盛んでした。
そして、それに対応するように、日本各地で温泉旅館の大型化が進んだのです。

大宴会場で社員旅行の団体が、コンパニオンを呼んだりして派手に宴会をしていました。
その結果、温泉旅館はすごく儲かったのです。

バブル経済が終わり、社員旅行が徐々に減り温泉旅館の経営が苦しくなりました。

ここで、「時代の流れを読む」ことが分かれ目になったのです。

(続く)

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2007年08月30日

はじめに

私たちは、今まで色々な会社を見てきました。
そして、その中には、なぜそのような経営判断をしたのか疑問な会社がたくさんありました。

「時代の流れを読む」をキーワードに選んだのは、その数多い会社がいかに時代の流れを読み違ったか、私が常に強く感じていたからです。

参議院選挙において自民党が敗れ、小泉改革が一部否定されていますが、このグローバル経済の世の中においては、ますます競争が激しくなるのは避けられません。

また、国及び地方の過剰債務は、民間で言えばすでに破綻しています。

少子高齢化の進展は健康保険、介護保険、年金等の負担は増える一方です。

負担が増えれば、個人消費は落ち込むかも知れません。
個人相手のビジネスは影響を受けることになります。

だから、「時代の流れを読む」ことが重要です。

今日からスタートです。
皆様と一緒に考えて行きたいと思います。
posted by 森 大志 at 20:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記