箱根「一の湯」と言ってもご存じないかたも多いと思います。
あの安藤広重の浮世絵にも描かれている箱根塔ノ沢にある老舗旅館です。
バブルの残る1988年、このままでは客足が落ちると考えた社長は
思い切って大改革に乗り出します。
前回、団体客中心から個人客中心への転換の話をしましたが、ここはもともと個人客中心でした。
どうしたかと言うと、平日の1泊2食の料金を一人9800円にしました。
今でこそ、1泊2食の料金一人1万円以下は珍しくありませんが、当時は画期的なことでした。
当然、客足が落ちたので仕方なく値下げしたのでなく、料理内容、サービス等の見直しを行い、この料金でも採算がとれるようにしたのです。
一時的な経済の落ち込みではなく、この状態が普通と考えたのです。
そうでなければ、客足が戻るまでサービス料金で営業し、客足が戻れば元に戻すと考えるはずです。
ただ、実際に考え実行するのは簡単ではありません。
なにせ、従業員には、あのバブルの時の残像が残っているのです。
私が、なぜ「一の湯」のことを知っているかと言うと、この大改革の内容がテレビで放映され見ていたからです。
おそらく、社長はテレビ取材されることで退路を断ち、勝負に出たのだと思います。
テレビ放映された内容が昨日のことのように思い出されます。
まず、社長は低価格路線に転換する決意を、墓参りしてご先祖さまに報告し、許しを乞うのです。
それから、従業員を集め路線転換の説明をするのですが、そこからがすごかった。
老舗旅館に働いている自負からか、ほとんど全員が反対し、中には泣き出す者、ふすまを蹴飛ばして出ていく者等収拾がつきませんでした。
しかし、社長の熱意は変わらず、まず板長が協力し、その後、ほかの従業員も従ったのです。
その結果、私の記憶では「一の湯」「キャトルセゾン」の2軒だったものが、現在8軒を有する「一の湯」グループとして運営されています。
このように、経営者は従業員が反対しても経営方針を貫くことが必要な時があります。
いかに「時代の流れを読む」ことが重要か、おわかりいただけると思います。
(2010.11.17一部変更しました)
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2007年09月04日
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